病院内での介護

病院への送迎とは別に、病院内での介護というのがある。業界用語で院内介助という。病院、特に大病院となると、病院内での歩行距離も多く、また、最近は病院内の機械化も進み、高齢者1人で行くのは一苦労だ。長い待ち時間も含めたら、半日仕事で済まない場合もある。病院のスタッフはそういう方々のために入口から出口まで一貫して手助けしてくれることはない。大病院にはボランティアの人が所々にいて車椅子を出してくれたり、機械操作を説明してくれる場合もある。しかし、限られた個別の支援である。そこで院内介助という仕事が必要となり、ヘルパーさんが待ち時間含めずっと付き添ってくれれば助かる。ご家族がいる場合は、ご家族が付き添うが、独居、ご家族が遠方とか仕事があるとかで来れないことはいくらでもある。ここで院内介助については、当然費用が発生するのであるが、原則介護保険の対象にならない。そこで、全額自己負担でヘルパーさんを頼むことになるが、1時間につき2500円とか3000円くらいの費用が発生する。待ち時間や検査、診察など含めると、一回の通院で介助だけで10000円近くになってしまう。1割負担の高齢者の医療費は、数百円から1〜2000円程度としても、それ以外の費用の方が大変な負担である。ところで、院内の介助でも介護保険が適用される場合がある。付添人がなく、お一人では歩行困難等で、病院内を移動中等の介助の時間の合算で保険算定額が決まる。しかしながら、待ち時間が多くを占めるので、決して十分な金額ではない。